2008年12月14日日曜日

『半矢』

今年も残り少なくなってきました。
先日まで風邪で半矢の鳥状態・・・・
やっと元気になりました。

今年もラブに始まりラブで暮れそうです。

鳥獣猟で、撃ち損じ(完璧でない)『半矢』と言います。
半矢の鳥は、地面に落ちてから走って逃げるわけで、犬はマーキングして走り、そこから先は火薬と血の匂いを辿って獲物を探すわけです。
英国のフィールドトライアルの動画を見ていると、犬が持ち帰る際に鳥が羽をバタバタさせているのをよく見ます。
三割近い確立で半矢ではないでしょうか?

少し横道に逸れますが、先日、霧が峰で開催されたPDの訓練競技会、臭気選別の部はラブラドール、追跡の部では、圧倒的にシェパードです。
これは、ラブラドールとシェパードの鼻の使い方の違いで、ラブラドールは浮遊臭を捕まえる能力に優れ、シェパードは地鼻を使う能力が高い・・・この違いです。
ラブラドールが追跡部門で力が発揮できないのは、容疑者が辿った経路を知る必要があるのに、つまりA点からB点、C点経由でD点なのに、ラブラドールは、例えばA点からB点、いきなりD点から浮遊臭を捕まえてD点に行ってしまうのです。
地鼻得意のシェパードは、確実に経路を辿ることが出来る。

半矢の鳥を回収する作業にも浮遊臭を捕まえる事が出来るのは大きな武器ですし、草むらに忍んでいる鳥を見つけ出すのにも必要ですね・・・・猟犬全般ですが。
因みに、沼地に落ちた半矢の鴨は水に潜るので意外と苦戦するそうです。
この時にハンターは・・・・・鴨が浮上した地点に向けて石を投げて犬に教えるそうです。

さて、日本でラブラドールをお供に猟をする方とよく話をしますが、専らフリーサーチでコントロールサーチとは無縁です。
猟場の広さにも関係していると思いますが、ヨーロッパでも回収スタイルが異なっているようで、猟と生活(文化)の結びつき方によっても違うのかなと推測しています。